J2第5節 ジェフユナイテッド市原・千葉vsザスパクサツ群馬【スタジアム観戦】2022.3.20

 とてももったいない試合。

 千葉は後半の内容が良かっただけに前半がとても勿体無かったなと思う試合でした。というのも前節とても良い内容で勝てたにも関わらず、メンバーはそのままでもフォーメーションを変えて試合に臨んでいました。これは結果論でしか無いのですが、この変更は勿体無かったと思います。前節と同じメンバーでスタメンが発表され、これは今節の試合内容も期待できると思いながらキックオフを迎えたのですが、立ち位置が前節と違うことに気付き、突然不安の方が大きくなりました。チャンミンギュ選手がアンカーの位置にいたからです。狙いがあって尹監督はこのようにしたとは思いますが、これが実際にはズレを生んでしまいました。

 群馬は4-4-2を基本として、明らかにサイドを攻める試合運びをしていたのですが、サイドで攻撃を組み立てられた為、アンカーのチャンミンギュ選手が中央で余るようになってしまい、数的有利なディフェンスをすることが出来ていませんでした。得点シーンとなる前にも特に群馬の左サイドで攻撃を作られていたのですが、群馬は左CB左SB・左ボランチ・左SH・左FWと5人を掛けて左サイドを攻めていたのに対し、千葉はシャドーのブワニカ選手・WBの西久保選手・IHの小島選手・CBの鈴木選手という4人で守らされる状況を続けてしまいました。アンカーのチャンミンギュ選手がここに入れば同数となるのですが、アンカーを意識していることと、横にIHの小島選手がいることで、サイドには寄り難い状況でした。千葉がそのギャップを突かれて攻められている内に、群馬の得点は生まれました。

 スーパーゴールでした、群馬の山中選手のアシストが素晴らしかったです。SBとしてアタッキングサードまでオーバーラップした勢いそのまま、後ろから来たボールを胸トラップした後、ダイレクトでセンタリングしています。このスピード感でサイドを突破されてクロスを入れられると、ディフェンスとしてはどうしてもボールと相手選手とまわりの状況を同時に把握することが出来ず、後追いの守備になり易いので、とても効果的なサイド攻撃だったと思います。クロスボールをニアサイドで、ディフェンスを振り切って走り込んだ平松選手が詰めてのゴールでした。

 群馬のスーパーゴールではあったのですが、千葉としてはサイドを突破され易い状況をフォーメーションで作ってしまい、悔やまれるところです。ここで注意したいのは決してフォーメーションの形だけが悪いわけではなく、自分たちがどう守るかが整理されていなかったところにも問題があると思います。この後も同様に群馬ペースで前半は試合が進みましたが、上手くいっていなかったのはアンカーの部分だけではなく、チーム全体の守備の立ち位置が悪かったこともあります。アンカーを置くのか、ダブルボランチとするのか、どちらとも取れない中途半端な立ち位置を中盤の3選手はしていましたし、1トップ1シャドーっぽいけどブワニカ選手はずっと右サイドにいるというように、とてもアンバランスな立ち位置でした。プレスが組織的に掛けられなければ、プレスのズレを利用して相手にスペースを使われてしまいます。結果として前半の千葉の内容は悪かったと言わざるを得ません。

 千葉は後半開始とともに、メンバー変更をして、フォーメーションを前節と同じ2ボランチと2シャドーのボックス型に中盤を変えました。メンバー変更までしなくてもフォーメーションを変えれば変化が起きたかもしれないので、そこには疑問を持ちましたが、修正を加えた形です。この変更が功を奏し、後半は一気に千葉ペースとなりました。攻守において迷いなく選手が動けていたので、連動性のあるプレスと攻撃が出来ていたと思います。リズムが作れていて、攻撃の厚みもあったので、悔しまれるのはフィニッシュまでの形を作れず、点が決められなかったところでしょう。ペナルティエリアの角の部分にフリーランニングなり、ワンツーパスなりで侵入していくようなプレーがあれば、群馬ディフェンスも守り難かったと思うのですが、両サイドのアタッキングサードに入る辺りで単純なクロスボールを入れることを繰り返してしまったので、ラストのところで脅威のない攻撃に終始してしまったように思います。櫻川選手目掛けてアーリークロスの一辺倒では、なかなかゴールは割れません。千葉がそのような攻めになったのも、前節までの総失点数1という群馬の4-4-2でのブロックを作る堅い守備によるものかもしれませんが、あまりにも同じ攻めの繰り返しで、千葉の攻撃のアイデア不足は顕著でした。

 結局、千葉は後半押しに押したにも関わらず、0-1で群馬が先制点を守り切り、勝利を上げています。後半が良かっただけに、千葉の前半はとてももったいなかったです。前節のように試合全体を通して、相手の上を行くような内容を今後期待したいと思います。その為には、組織的な守備と状況を見ての攻撃が必要になるので、チームとして練習で積み上げていって欲しいと思います。

 群馬の皆さん、勝利おめでとうございます!集中を切らさずに戦い抜いた素晴らしい試合でした。